外泊テスト

うつ病

 前回のブログ更新から1ヶ月ほど経ってしまいました。まだ入院しています。  昨年末から、初めて精神科閉鎖病棟に入院して、あっという間に283日も経ちました。急性期病棟にて休養させて頂いた前の病院を退院し、その足で、その時はまだ連絡が取れていた妻とともにこの病院に来て入院開始し、それ以来256日も経ちました。そして、この9ヶ月経て初めての「外泊許可」を頂き、これから生活する予定のある場所にて、宿泊テスト?してきました。当初一泊二日の予定で申請しましたが、週末にかかり直後にまた外出する必要があり、看護士さんの機転で急遽変更し、主治医の許可も頂いて2泊し、無事に病院に戻りました。抗原検査とPCR検査での陰性証明結果が出るまでは、他患者やスタッフとの接触禁止で防護服の医師先生の検査を受けベッドで大人しく過ごしました。食事もホールではなく、面会室を借りて他者とのすれ違い等も避けて。週末でしたがご対応頂き無事陰性の結果が出たのが翌日夕方。とても早く助かりました。そして、ようやくスティックインスタントコーヒーとコップを持って食堂に行く事が出来、リラックスする事が、できました。 

 283日前に入院した際、またその3週間後にこの病院に転院した当初は、これほど長い入院になるとは全く思いませんでした。最初、急性期病棟に入った際には「入院しても変化は無い、意味は無いだろう。私は消えるしか無い。痛みを伴う死に方で罰せられながら」などと考えており、病院の方々にはもちろん言いませんでしたが、失礼ながらダメ元のつもりで入院させて頂きました。それまでお世話になっていた某大学病院の先生のご紹介でした。そしてその病院ではアルコール依存症病棟があり、そこでの勤務経験のある看護士さんがいらっしゃり、テキストベースにて特別に認知行動療法にて診て頂く事や、マインドフルネスの有効性等を教えて頂きました。1〜2日に一度医師先生の回診を受けました。また限定的ながらスマホ使用も数時間/日くらい許可され、web上で知り合ったある方からとてもありがたいアドバイスを頂き、「生きてみよう、生きられるかもしれない、まだ3歳の娘に父がいないとうい辛い生涯にさせずに済むかもしれない」と考えることが出来るようになりました。

 そしてその病棟で、ある程度の回復がみられたとの事で、それまで長く患ってきたうつ病とギャンブル依存症の両方を診て頂けるから転院してと妻に言われ、この病棟に入れて頂きました。気合いを入れるために?、また手入れも楽なようにと、髪の毛を3mmの丸ボウズ頭に、¥1000カットさんにて移動中に刈って頂きました。ここにきて任意入院で来たはずが医療保護入院になったり、薬は自己管理出来なかったり、スマホ没収があったり、保護室という独居房に何故か数日入ったり、ビクビク怯えながら過ござるを得なかったり、色々ありながらあっという間に256日ここで過ごしています。アルコール依存症の方々が多かったり、薬物の方が増えたり、ギャンブル依存症を持つ仲間が数人に増えたりと周りの患者仲間達も入れ替わり立ち替わり色々の方々と医師先生看護士さんPSWさん助手さん清掃の方達の管理下での9ヶ月でした。そして、短くない期間を経て、ようやくの「外泊テスト」でした。(正式にそのような呼称ではないようで、私の勝手な命名です。)

 しかし、この初回の外泊でスリップ(依存行為の再使用)をする方々が少なくないと聞いていたため、少しビビりながらの外泊でした。これまで、日中夜間の数時間の外出は何度も許可頂き、ある治療回復のための集いなどに参加させて頂いてはいました。でもコロナ禍で注意必須、病棟にウイルスを持ち込めばあっという間にクラスター発生しそうな高密度の閉鎖病棟からの一時外出だったため、フェローなどのお茶会おしゃべり会などの飲食厳禁で、会が終わると直帰を命じられていたため、街をぶらつく事もできませんでした。それが、今回の外泊テストでは、予定が埋まっているものの、それまでのような完全タイトなスケジュールでも無かったため、少し自分の周りの状況を見渡せる時間がありました。平日でしたが、小さい子供連れの幸せそうな家族の方々を駅前やスーパー等で目にする度に、「私は、あのように幸せな時間を過ごす事ができたはずなのに、何という事をしてしまったのか…もう取り戻す事が出来ず、一生、罰せられながらひとりで生きていかざるを得ないのか…」と落ち込み、後悔と反省の気持ちでいっぱいになりました。今まだ小さい娘が成長したら、どのように思うだろうか。私はなんと愚かで、狂ったアタマでバカなことを繰り返し続けていたのか、と反省してもしきれない事ばかりが頭の中をグルグル回っていました。

 7月に妻が病院に来ての面談の際に妻から「共依存から脱するために、一緒に住めない」と言われ、そのようにせざるを得ない状況である事が分かりました。私には選択権がありませんでした。ただ、まだ妻は離婚届を持って来てはいない、そのためにまだ繋がり直す機会があるのかもしれない、と思いました。しかし、依存症当事者とその家族の多くが別離する、という事も知りました。私もこれから、そのようになるかもしれません。可愛い子に会うことも出来ないかもしれません。ただ、少しでも会う事が出来る可能性があるならば、そこに望みをかけたい、と今の自分は考えていますが、妻と子はどのように考えているのでしょう。聞く事も連絡する事も禁じられており、その間の溝は日毎に、深く離れて広がっているように思えます。妻は今、どのように考えているのでしょう。今後どのようにしたい、しようと考えているのでしょう。病院を出たら、自由な面もありますがさらに妻との関わりは遠くなります。現在も少しずつ切り離されつたあります。妻と話し合う事も出来ない状況の大元は自分のしでかした愚行です。「自分でバカな事をやったくせに、今更何を言ってるんだ?」等と言われても言い返す事は出来ません。

 これから、退院できたとしても、256日以前に思い描いていた退院のカタチから遠く離れた姿、全く思っていなかったような状況になります。子と妻と一緒に過ごしたい、そのために、寒くても暑くても臭くても煩くても眠くても嫌な扱いを受けても不安な状況であっても、子の泣き声笑い声笑い顔、妻と初めて会った20年前からの出来事を思い返して、また一緒に暮らしたい、暮らす事が出来るのでは、この状況でも乗り越えれば、そこにゴールがあると思い信じて行動し自分を律して鼓舞して落ち着かせて過ごしてきました。出来るだけ、120%以上の自分の持てるチカラを集めて行動してきました。しかし、そのゴール地点として目指して来た場所は、まるで蜃気楼だったかのように、何も無い空間で、ゴールはまた遠い遠いところにかすかに浮かんで見えるような場所で、たどり着く事が出来るのか、楽に行こうと思える場ではないように見えます。それでも、今の自分には、そこに向けて、新しい道を探り、歩き始めるしかないです。さらに病状からの回復重視の為?に生活条件の厳しい場所に送られる可能性もありました。共に分かち合いの場に出ていた仲間達も遠い場所に飛びました。そこではない事、そのように計らって下さった方に感謝が必要、な状況です。自分の気持ちを、またその新しい遠くに微かに見え隠れするゴールに向けられるのか、落ちつつあるモチベーションを再度上方修正し、ギアを前方向に入れる事が出来るのか、そして本当にそこはゴールなのか、また誤認識で気持ちを落とす事はないのか、再度見直す必要があるのだろうか、と考えてしまいます。

 この数ヶ月間の入院中、認知行動療法やマインドフルネスなどを学び、依存行為に戻らないような自分の整え方考え方、うつ病への対処などを試してきました。webの恩恵を最大限に受けています。また、自分の愚行の不始末へのご助力も頂き、再出発出来るように、さらに準備と行動をする必要があります。また異なる場所へ生活の場が移ります。私のように、幸せを自分で壊してしまうようなギャンブル依存症に陥る方が増えないよう、反面教師として読んで頂けるよう、このWPブログも更新し続ける事が出来れば、と思います。ブログTwitterを通して、励ましご助力頂き本当に感謝しています。私のように、病んだおかしなアタマで愚行を繰り返したきたThe愚か者に、温かい言葉やお気持ちを頂き本当に感謝しています。この状況で頂けるお気持ち、とても感謝してもしきれないくらいありがたいです。今より安定した状況に至る事が出来た日には少しでも恩返しさせて頂けるよう頑張ります。また誤った選択をし続ける事なく、焦りに脳を焼かれる事なく、自暴自棄にならずに、自分の平穏を保ち、少しずつでも、また社会に参加出来るように努力します。お読み頂きありがとうございます。

アーニー

ギャンブル依存症とうつ病からの回復を目指しています。2021年12月から、初めて病院の精神科閉鎖病棟に入院していました。2022年10月末に退院し、通院患者としてお世話になり続けています。
うつ病は約20年前から、ギャンブル依存症としてのFXや金原油等の先物取引、仮想通貨のハイレバレッジ取引は、2018年ごろからコントロール不可能になりました。GA等の自助会には2020春ごろに一度伺ったままで、2021年春から少しずつ通い、他行政機関でのギャンブル依存症回復講座プログラムのSAT-Gや、週一回ずつの中間施設への通所でも辞められずにスリップ(再使用)を繰り返し、家族と大切な貯金を肩代わりとして失ってしまいました。ここから回復出来るのかどうなるのか現在分かりませんが反面教師として何かの資料材料にして頂ければと思います。最近サイバーセキュリティ 分野に興味を持ち始めました。よろしくお願いいたします。

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