今日、また患者仲間さんが退院されました。何度かツイートやブログにも名前を出させて頂きましたKさんです。私は、彼がここで長く入院されていて勿体ないとずーっと思っていました。謙虚で控えめな方です。知っている事出来る事を鼻にかけて自慢したりマウントを取りにいくような事はされない方、シャワー浴待ちの時間や昼間の自由時間などに持参した技術書を読むような、いま流行りでなんとなくインチキ臭い「Web3.0」なんかに惑わされないような方です。私がよく分かっていないような所も汲み取って言い換えて下さっていました。いっときは同室でもありましたが、何かしら行動にクセのある人が多いこの病棟です。生活音への気遣いや、放屁、イビキ、清潔感等に全くクセの無いオシャレさんでした。
私たちは傍目からみたら病気なのか健康体なのか見分けのつかないような症状を持つ病人であるために、この閉鎖病棟にいます。それぞれの状況や回復の進み具合によって関係性も異なる事がありますが、共に苦しい思いから回復に向けて行動していた仲間として、色々辛い事の多い病棟生活でそれを分かち合い解消させてもらえた、また笑い合いながら時間を共有させて頂いた者として、感謝しています。Kさん、短くない入院生活お疲れ様でした。
しかし、ただ控えめな方では無い事も、昨日の認知行動療法プログラムで示してくれました。昨日のテーマはSST(Social Skills Training)という、退院後に日常生活においてありそうな「他者から、依存対象物・行為への誘いがあった場合に、どのように対処対応するか」についてでした。色々気になり、結果、自分の中でのストレス値が加算されてしまう自分にはとても興味深い所でした。(既に2週目なのですが)そこで、ある患者<<<🙇♂️都合により………一部カットとなりました、見苦しくなり申し訳ありません(後日、発言されたご本人に謝罪したのですが、私の勘違い人違いであった事が判明😱改めて謝罪させて頂きました………🙇♂️>>>等と、横に座る山のように大きな患者Pさんに隠れ、ひとりアタマの中で妄想しながら楽しんでいると、それを知ってか知らずか(もちろん知る由ないはずなのですが)ファシリテーターのOTさんに「えーと、じゃあアーニーさん、どうしたら良いと思いますー?」と急に当てられ、「( ゚д゚)ハッ!!」と、にやけつつあったマスクの下の口元にチカラが入り、恥ずかしくも、背筋もピン!と伸びた気がしました。そして、私のクチからは「そうですねー、うーん、難しいけど、少しずつ距離をおくような関係にして離れるようにした方が…お互いのために?」などと、その場でどのように行動したら良いかという問いへの答えになっていない答えが出てしまい、「あー、完全に油断してたなぁ…」と小さく反省していると、次かその次に当てられたKさんは「完全に無視して、絶縁します!」(ウロ覚えで失礼ですがそんな感じの答え)と堂々と答えられました。「そうそう!そうだよ!それそれ!Kさんよく言ってくれた!それに引き換え自分は…😞」とまた小さくなってしまいました。その答えを、彼の短くない入院生活の最後に聞く事が出来、なんだかとても感動し安心しました。長く入院しているから治療されている、元の悲惨な病的状態に戻る事はない、という訳では決して無い事を、私は入院して半年経っているのですが、色々な話を見聞きするうちに教えて頂けました。むしろ、その期間の長さに慢心してスリップし、その現実に落胆して依存対象の連続使用につながる事、それがさらに底なし沼に堕ちるキッカケになる恐ろしい種である事を、今の自分は知る事ができました。その怖さに抗うため、毎日何度も確認の「おまじない」をしながら、忘れないようにアタマとカラダに(ある動作もしています)染み込ませています。そして、そのようにハッキリ答えられたkさんでしたら、退院しても自己管理される事と思いました。Kさんの、堂々とした答えで締め括られた、その昨日の認知行動療法プログラムは忘れられない事と思います。先に出られたKさんも、直ぐに復職というどう考えても大変であろう環境でも頑張られているようで、入院患者である私たちに希望を与えて下さっています。私は今入院中で4人部屋です。廊下にも食堂ホールにも誰かしらが居て、自分が患者である事を意識できます。しかしkさんのように退院して直ぐに家事等も自分で行い仕事を始めるとなると私ら入院患者が想像する以上に大きなストレスがかかると思います。本当に大変な中、頑張っていらっしゃる、と思います。お二人とも私よりかなり若い方ですが、気軽に接して頂き励まして頂きました。本当に感謝です。
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